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RTL-SDR


巷で人気のワンセグチューナーSDR

DS-DT305BK

これで無線やラジオが聞ける?!

千円ちょっとの格安ワンセグチューナーがSDR受信機に変身!こういうの最初に気づく人、超GJですね。

ワンセグチューナー"DS-DT305BK"+フリーソフト"SDR#"の組み合わせ。

基本的にハードウェア改造なしですが、使用する周波数によってはアンテナ入力部にBPF,LPFが必要。

エアバンドとFM放送帯はフィルタなしでも良好に受信できました。感度も十分。

50.550MHz受信中

50メガ帯ではイメージ混信で救急無線が聞こえた。BPF,LPFがあるとベター、なくても実用レベル。
LPF

50MHz帯受信用フィルタ

イメージ混信対策のフィルタです。

L-C-LのT型、L=ボールペンに1.0UEWを6t、C=56pFです。
スペアナ画像

50MHz帯受信用フィルタの特性

スペアナで確認してみました。150MHz近辺で-30dBを確保。
SDR画像

AM変調のスペクトラムを見る

キャリアとサイドバンドの広がりなどを観測できる分解能があります。
SDR画像

バンドスコープ

最大約2〜3MHz幅の信号を同時に観測できます。


7メガ受信用コンバータ

クリスタルコンバータ 無改造の本体では50MHz帯が下限です。(28MHz帯も一応受信できるが感度低下が見られる。個体差もあるらしい。)

そこで7MHz帯を57MHz近辺まで持ち上げるクリスタルコンバータを作成しました。

アマチュア無線(7.0MHz-)と短波放送(7.2MHz-)を聴くことができます。スペアナ画像を見るのも楽しい非常ににぎやかな周波数帯です。
クリスタルコンバータ

拡大

作りかけで放置していた「50MHz送信機の残骸」を改造、すぐ出来上がり。ラッキーでした。
回路図

回路図

何のひねりもない2SC1815Y局発と2SK241GRミキサーです。
オフセット値の設定

オフセット値の設定

"Shift"の所にオフセット値を入れると実周波数を直読出来るようになりますね。
SSB波のスペクトルを観察

SSB波のスペクトルを観察

分解能はかなり高く、無線工学の教科書に出てくるようなスペクトルが実際に観察出来て非常に興味深いです。

前後の周波数からの混信の状況も手に取るように把握出来ます。

7メガSSB受信中

スペクトルを見てマウスでスパっとチューニングを合わせる感覚が新鮮です。
-38dB ATT

-38dB ATT

クリスタルコンバータで良好に7メガ帯が受信出来ることを確認しましたが、夜間はさらに外部アッテネータが必要のようです。

7.245MHz受信中

何キロワット出してんのかな〜?いやメガワットかな〜?


直接入力、28MHz帯

最初に28メガのアンテナを"DS-DT305"に接続した時は「FM放送の混入」と「感度不足」で実用不可と判断したのですが、久しぶりに28メガのアンテナをつないでみると結構まともに聞こえます。ソフトウェア(SDR#)のバージョンアップで改善されたのでしょうか?

RTL-SDR 28MHz受信中

モービル用のアンテナですが、ハワイの局が聞こえています。

短波ラジオ 28MHz受信中

RTL-SDRとの比較用。上と同じ局を受信しています。


Androidで使う

Android + RTL-SDR

Androidタブレット + RTL-SDR

アマ無線のハンディー機って重いし充電すぐなくなるし、毎日持ち歩くのって結構手間がかかるんですよね。

RTL-SDRのドングルは小さくてお手軽なのでカバンや車に常備してあって、「ちょっと無線が聞きたいなぁ」と思った時に接続してワッチしています。

写真はワンセグチューナー(DS-DT305WH) + アプリ(SDRTouch)の組み合わせ。接続には「OTGケーブル」と言われるケーブルが必要です。

エアバンド受信中



ダイレクトサンプリングによる中波〜短波の受信

元々「ダイレクトサンプリング」はドングルの改造を前提とした裏技だったのですが、最初からそれに対応するマニア向けの製品も販売されるようになってきました。
RTL-SDR.COM

RTL-SDR.COM V3

RTL-SDR.COMのV3は、製品自体がダイレクトサンプリング方式に対応しており、ソフトウェアの設定を変えるだけで中波〜短波の受信が出来ます。

ダイレクトサンプリング方式は、一般的にはコンバーター方式よりも感度が劣るとされていますが、放送波の受信などは十分楽しめるでしょう。
SDR# 設定変更

設定変更

SDR#の場合、画像のように設定変更すればダイレクトサンプリング方式で受信できます。

ラジオ大阪受信中



ADS-Bの受信

RTL-SDRが急速に普及した要因の一つに、航空機の2次レーダー波(ADS-B)の受信を簡単に楽しめることが挙げられると思います。
ADS-B用ドングル

ADS-B用ドングル

ADS-Bを受信するためには、R820T系のチューナーチップを採用しているドングルを選ぶ必要があります。最初に購入したDS-DT305では受信出来ませんでした。(受信帯域が1GHz以上まで伸びているかどうかの問題)

写真のような、初めからADS-B受信のために設計されたドングルも販売されているので、それらを選べば確実です。
ADS-B用アンテナ

自作ADS-B用アンテナ

1090MHzが受信できるアンテナが必要です。

障害物のない航空機からの電波は思ったより強力で、写真のようなエレメント長65mmのGPアンテナを自作すれば十分実用に足ります。
ADS-B受信画面

ADS-B受信画面(1)

Android用アプリ(Avare ADSB Pro)で航跡を描いてみたようす。
ADS-B受信画面

ADS-B受信画面(2)

Windows用ソフトウェア(RTL1090)のレーダービュー画面のようす。
T-RJOO233

flightradar24

受信したADS-Bデータをボランティア的にサーバーにアップロードして、1つの画面でまとめて見れるようにしたものが有名なflightradar24です。

インフラと呼べるレベルまで成長したこのサービスを、多くの無線マニアたちが支えているのはすごいことですね。


テレビの遠距離受信

夏場を中心に、VHFの低い周波数帯で近隣諸外国のテレビを受信することができます。ソフトウェア次第でいろんなものに対応できるのがRTL-SDRの強みですね。
TVSharp DOWNLOAD

TVSharp

TVSharpは、RTL-SDRで使えるアナログテレビ受信用のフリーソフトウェアです。

日本ではすでに完全停波してしまったアナログ波ですが、中国ではまだまだ現役のようです。ロシアは移行の最終段階と言ったところでしょうか。現在わずかに確認できている電波も、今後順次停波していくと思われます。(2019年5月現在)

受信例1

2019年5月21日、夕方から夜10時ごろにかけて中国のアニメやドラマのような放送がたくさん見れました。(中国語はわかりませんけど。)

映像 49.75MHz
音声 56.25MHz

受信例2

2019年5月24日、音声は確認できませんでしたが、比較的良好な画像が得られました。

映像 57.75MHz


ワイドバンドスペアナ

RTL-SDR + spektrum

スペアナソフト spektrum

SDR#のスペクトラム表示は最大で3MHz幅程度なので携帯基地局や地上デジタルTV等の様子はわかりにくい場合があります。

そんな時にワイドバンドのスペアナ機能を提供してくれるのがspektrumです。

既にSDR#が動く環境でしたら一発インストールでいけると思います。

携帯基地局を観測

730MHz-1,000MHzの270MHz幅をスイープしています。速度もそこそこですね。