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簡易スペアナ"GigaSt"


スペアナ導入

プロ用のスペアナを新品購入しますと車が買える値段になってしまう訳ですが、今回購入したPC用スペアナアダプタGigaSt v5cは、トラッキングジェネレーター付きでたったの29,000円。(※ホビーユースのスペアナの先駆けとなったこの製品ですが、残念ながら2017年で開発終了となっています。)
GigaSt V5

送られて来るもの

現バージョンは「完成品基板」の状態で提供されます。
GigaSt V5

準備作業

ユーザーサイドでの必須作業は「ケースに収める」「専用ソフトウェアのインストール」の2点。
SMA-BNC変換コネクタ

変換コネクタ

入出力コネクタは"SMA"ですので、BNC変換コネクタがあると便利です。
スペアナ画像

動作確認

お決まりの動作確認方法「テレビ電波」、私もやってみました。

共聴用設備からマンションの各部屋に分配されている信号です。センター433MHz、アマチュアバンドも関係なくケーブルテレビの信号がぎっしりと並んでいます。

こいつら微妙に漏れ出して来て、とてもうっとおしいのです。室内ハンディーですとスケルチが閉じません。
アッテネーター

QP-21スプリアス特性

次にやってみたくなるのが「送信機のスプリアス測定」。でも直接つないではいけません。

40dB程度のアッテネーターを準備しましょう。
スペアナ画像

結果

お!いい感じで見えてますよ。アマチュアには十分な性能でしょう。

注)縦軸(dB)の正確性は保証されていません。
LC測定アダプタ

微小インダクタンスの測定

LCRメーターも安くなりましたが、1μH以下の微小インダクタンスまで測れるものは少ないようです。

スペアナのTGをオンにしてLCの共振周波数を測定すれば、そこからインダクタンスを逆算できます。

ディップメーターでよく使われる手法ですね。
スペアナ画像

結果

既知のキャパシタ22pF、共振周波数は62.7MHzです。

素性不明のコイルは約0.29μHであることがわかりました。
スペアナ画像

アマチュアバンドの観測

高級トランシーバー等に搭載される「バンドスコープ」的なことができるかも?と思い実験してみました。

7MHzのアンテナを接続します。午後7時ごろ、隣接バンドの強力な放送波の存在が確認できます。

残念ながらアマチュアバンド内の細かい様子はわかりません。感度・分解能が足りないようです。
スペアナ画像

携帯基地局の観測

パーソナル無線(905MHz)対応のモービルホイップアンテナを接続します。

携帯基地局の電波は幅が広く強力なため直接観測することができました。
リターンロスブリッジ

アンテナ特性の測定

リターンロスブリッジを作成すればアンテナの特性を測ることができます。

JR6PUE局の作成例を参考にしました。
ID-51アンテナ特性

結果

型番不明のコアやカーボン抵抗など手持ちの部品ででいい加減なものを作りましたが、それでもID-51付属ホイップアンテナの共振周波数が読み取れました。

頑張ってきちんとしたものを一台作成しておく価値はありそうです。