リペアとメンテナンスのための資料
完動品を入手できた方は非常にラッキーで、多くの場合、自力でのリペア作業が必要でしょう。
ANRI-01"SOSNA"回路図
ネット上をあちこち探しても、この1種類しか見当たりませんね。
90年8月頃、2本モデルの出始めの頃のものと推測されます。
不思議なことに私が所有する4本モデルと全く同じ回路構成です。
計数率の違いを「ゲートタイムの調整」だけで対応したと推測されます。
その後、ダイオードV1の省略による2分周機能のキャンセルがあり、
91年以降のモデルでは再設計による大幅な変更があったようです。
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ANRI-01"SOSNA"ブロック図(推定)
おおまかにでも内部動作を把握しておくと、故障箇所の特定が非常に容易です。
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部品の入手先について
ANRI本体はもちろんですが、メンテナンス用パーツも国外から購入することが多いです。
海外通販の知識は必須と言えます。
メジャーなところでは"eBay"があります。支払いはクレジットカードを使用する"PayPal"という仕組みを使用します。
"eBay"と"PayPal"の2つのアカウントを取得すれば、あとは通常の取引ではほとんど英語は使いません。
商品を落札できれば、"PayPal"に登録された住所に、ほぼ自動的に商品が発送されますので難しくありません。
"PayPal"のアカウント取得時には英語版の画面で英語で記入した方が良いという報告があります。
ICが非常に壊れやすいです。
静電気や半田コテのリーク電流など、細心の注意を払ってください。
アバウトな作業をしていると、次々にICが壊れていきます。(体験談)
4000シリーズで単純な置き換えが可能なもの。
К176ТМ2(K176TM2) | 4013 | - |
К176ЛА7(K176LA7) | 4011 | 動作確認済み |
К176ЛП2(K176LP2) | 4030 | 動作確認済み |
4000シリーズも店頭ではもう見かけませんが、ネット上では入手容易です。
К176ИЕ4(K176IE4)とК176ИЕ5(K176IE5)の2つは4000シリーズで代用できません。
4000シリーズの中に機能が近いものはありますが、ピン数・ピン配置が異なります。
このような代替の難しいパーツはebayなどで前もって確保しておくのがよいでしょう。
2022.12現在、К176ИЕ4(K176IE4)とК176ИЕ5(K176IE5)はeBayで入手可能です。
全消費電流の正常値は3-4mA程度、IC故障時に激増することがあります。
LCDの不良が非常に多いです。この時代のソ連ガイガーの最大の弱点でしょう。
フォントが黒くつぶれてしまうもの、導電性ゴムの接触不良による表示のちらつき。
どちらの場合にも交換が必要でしょう。
2022.12現在、LCDの代替品はeBayで入手可能です。
(ハンダ付けタイプでサイズ3mm*14mm*51mmのもの。)
最後の手段としてLED化もあります。消費電流の観点からあまりお勧めはしません。
АЛ304Г(AL304G)などの極小LEDならば直接ドライブが可能なようですが、入手性は悪いです。
動作解析DD6.1,DD6.4
小数点の点灯制御、液晶パネルは直流駆動ではないのでクロック信号が供給される。
動作解析DD9,DD10
発振および分周、タイムゲート信号やクロック信号を生成している。
動作解析DD6.2,DD6.3
リセット信号の生成
動作解析DD2.2
RS-FFによる計測・停止のコントロール
動作解析DD2.1
MDモード時、T-FFによる2分周が入る。
※2倍の時間計測してから2分周するのは「平均化」の効果があるから。
※このページはすべて「アマチュアレベル」での考察ですので、ご了承願います。
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